久々に外部からの知見を得たい熱が発症し「明日の広報に、スパイスを。伝わる!NPO大合宿」というなんとも妙ちくりんなタイトルを冠したイベントに参加してみました。想いという具体性のない、それでも重要だと言われている経営資源を「どうやって効果的に使っていくのか」についてを探求してのレポートを書いてみます。
なので、この合宿に参加してみたかったけど来れなかった方に向けてというよりは、自分への学びをどう体系化するかという視点で書いています。興味があられる方が読まれる分には良いのですが、合宿の全容を掴みたい方には期待した内容は書かれていないかもしれません。また合宿形式でいくつかの講座に分かれていたので、パートに分けて受けた講座と学んだことを書いていこうと思います。
1日目の講座スケジュール
講座自体は同じ時間帯に2つの講座を同時開催、どちらかを受講するという形式でした。僕自身デザイナーなので、デザイン関連の講座が同時間にかぶらない限りはそれ以外のものを受講しました。
受講講座
- 「伝わるWEBライティング」:ビッグイシュー・オンライン共同編集長 マキノスミヨさん
- 志を伝え、ファンを広げるブランドの作り方:パラドックス 鈴木裕介さん
- 「伝わる3つ折りパンフレットの作り方」:NPOのためのデザイン 林田全弘さん
「伝わるWEBライティング」
講師:ビッグイシュー・オンライン共同編集長 マキノスミヨさん
そもそも広報とは学校で習ったような作文や論文のような自分の考え伝えるというものではなく(必ず誰かに読んでもらえるというもの)クライアントが伝えたいこと読者が読みたい形に変換して書くということ。
一般企業とNPO広報には違いがある
一般企業は利益追求型商品特徴(一例)
- 利便性の向上(実生活や仕事での時短)
- 利益増幅(金銭的な利益獲得)
- 身体向上(健康・体力増)
- 美容(モテる)
- 快楽追求(五感)
- 面白い
というものを訴求できる
つまり、多くの人にある欲望を刺激する
一方でNPOなどのソーシャルサービスの特徴
- 楽ではない
- あまり儲からない
- 健康とは関係ない
- 多くの場合モテない
- 笑い事ではない
- 身体的に気持ちの良いものではない
つまりはNPOの提供するサービスは人の欲望を刺激しにくい
また企業の広報を読む人は受益者という構造がある一方で、NPOの広報を読む人自体はNPOの受益者でない場合もある(例えばNPOの支援者ではあるけど、単に応援しているだけなど)。構造的違いがあるので広報という文脈では一緒だけど、導線を一緒にしてはいけなさそう。NPOの方が求められる欲求が高い。そのために重要な視点は、欲望を刺激するのではなく、共感する気持ちと応援したい気持ちを広報によって引き起こす事が重要であると(少し自分の中で違和感がある)。
共感する気持ちと応援する気持ちの引き起こし方
具体的な方法論ではないけれども、マキノさんが大事にしている視点はデータと根拠とストーリー
データや根拠とストーリーとは
データと根拠とストーリー以外に伝える上で気をつけること
- 読者は知らないという前提で書き始める:インパクトのある話や皆の知っている話題と絡めるとgood
- 読は社会的弱者を助けることに否定的な人もいる前提で書く
- 広報者の個人の感想ではなく事実ベースで書く
データや根拠とストーリーも大事だし、どちらか一方というよりはどちらも含めていくこと
他人が広報文章を読んでどう感じるのか?
多くの場合自分と関係ないため、後方文章自体読まれない可能性がある。
例えば以下の内容だと興味を持たれにくい。
- 興味が無いこと、知らない単語が書かれている
- 知らない人、知らない活動が書かれている
- 当事者の状態がわからない
- 得られる効果がわからない
- 達成までのプロセスや実績がわからないと
個人的な見解ですがなんとなく日本人の気質てきなものが関係しているような感覚があります。どこかのサイトで日本人の寄付はなぜ少ないのかという分析をしたものを見たことがあります。その中で自分の属しているコミュニティには興味はあるけれども、外のコミュニティには興味はないということ。だから外のコミュニティからの支援依頼のようなものが来ても積極的になれないという感覚があるようです。
これらを踏まえた上で一番大事にすること、それは何のための記事か?を意識して書くこと
たとえイベントのレポートだったとしてもイベントレポートなんて書いちゃダメ、目的を捉えたタイトルにしておくこと。
あとは細かいチップスはあったけど、ひとまず以上です。