7/31日、夕刻を過ぎたころ、夜な夜な人々が清滝トンネルへと向かう様子あり。心霊スポットで有名な場所である。しかし人々の目的はそこではなかった。「愛宕山千日参り」。7月31日~8月1日にかけて山頂で神事が行われる。この神事のために人々はこの山を、明日の仕事も学業もお構いなしにのぼるのである。 この日のぼれば1,000日分のご利益があると言われているため、多くの人が集まる。かくいう私も1,000日分のご利益を求めて、昨年ものぼっているにもかかわらず今年ものぼろうと血気盛んに意気込んだ。1年に一度しか現れないメタルスライムは是非とも狩らねばなるまい。この登山での特徴が1つある。それは上る人は下る人に、「お下りやす~」、下る人は上る人に「お上りやす~」と言う。一体いつからの文化なんだろうか。お互いを気遣うこと、今の日本にはあまり感じられない文化が今尚そこで根付いている、そんな風に私は妄想しているが、あながち間違いではないかもしれない。